技術士制度誕生の背景
第二次世界大戦後、荒廃した日本の復興に尽力し、世界平和に貢献するため、「社会的責任をもつて活動できる権威ある技術者」が必要となり、米国のコンサルティングエンジ二ア制度を参考に「技術士制度」が創設されました。(日本技術士会HPより)
技術士制度
技術士制度は、「科学技術に関する技術的専門知識と高等の専門的応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた、優れた技術者の育成」を図るための国による資格認定制度(文部科学省所管)です。
科学技術に関する高度な知識と応用能力及び技術者倫理を備えている有能な技術者に技術士の資格を与え、有資格者のみに技術士の名称の使用を認めることにより、技術士に対する社会の認識と関心を高め、科学技術の発展を図ることとしています。(日本技術士会HPより)
(日本技術士会HPより)
技術士とは
「技術士」とは、技術士法に基づいて行われる国家試験(技術士第二次試験)に合格し、登録を受けたものに与えられた名称独占資格です。
技術士は、国から科学技術に関して、「技術的専門知識と高度な応用能力」・「豊富な実務経験」・「公益を確保するため高い技術者倫理を備えている」こと」を認められた者であり、科学技術に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格と言えます。
修習技術者(技術士第一次試験またはJABEE認定を修了)となったのちに、4年※~7年以上の実務経験を有することで技術士第二次試験の受験資格が得られます。
※:技術士補に登録し、指導技術士の下で実務経験を行った場合。
多岐に渡る技術士の技術部門
- 機械部門
- 船舶・海洋部門
- 航空・宇宙部門
- 電気電子部門
- 化学部門
- 繊維部門
- 金属部門
- 資源工学部門
- 建設部門
- 上下水道部門
- 衛生工学部門
- 農業部門
- 森林部門
- 水産部門
- 経営工学部門
- 情報工学部門
- 応用理学部門
- 生物工学部門
- 環境部門
- 原子力・放射線部門
- 総合技術監理部門(第二次試験のみ実施、第一次試験は当分の間実施されません。)
技術士補とは
「技術士補」とは、技術士となるのに必要な技能を修習するため、技術士法に基づく国家試験(技術士第一次試験)に合格、またはJABEE認定を修了し、登録を受けたものに与えられた名称独占資格です。
指導技術士の下で4年以上の実務業務を行った場合、技術士第二次試験の受験資格が得られます。
技術士・技術士補に求められる資質能力(コンピテンシー)
技術の高度化、複合化等に伴い、技術者に求められる資質能力はますます高度化、 多様化しています。
技術士は「専門的学識」や「問題解決」の能力に加え、「マネジメント」・「評価」・「コミュニケーション」・「リーダーシップ」の能力と高い「技術者倫理」を備えるべき資質能力としています。
技術士はこれらの資質能力をもとに、今後、業務履行上必要な知見を深め、技術を修得し資質向上を図るように、十分な継続研さん(継続的な自己啓発・学習)を行うことが求められます。